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消しゴムはんこの色付けアイデア、捺した後にひと手間加える着色テクニック

白い紙に捺された花模様の消しゴムはんこ作品に色鉛筆で淡いピンクと黄色が塗り足され、周りに色鉛筆が数本置かれている写真

この記事の結論

  • 色付けは「捺す前にインクを工夫する」多色刷りとは別に、「捺した後に色鉛筆や絵の具で手を加える」加工方法
  • 代表的な方法は色鉛筆での重ね塗り、水彩絵の具でのにじませ、パステルでのぼかしの3つ
  • 紙質やインクの種類との相性を確認しておくと、にじみや色移りの失敗を防ぎやすい
  • 初めてなら、扱いやすい色鉛筆の重ね塗りから試すのがおすすめ

多色刷り・グラデーションの技法とコツを扱った記事では、色を変えた消しゴムはんこを重ねて捺す「版分け」の考え方を紹介しました。

ハンドメイド作家の作品ギャラリーを見比べていると、「単色で捺しただけなのに、後から色鉛筆で少し手を加えただけで一気に華やかになった」という感想が数多く見つかります。
多色刷りのようにはんこ自体を彫り分けなくても、捺した後にひと手間加えるだけで印象を変えられるのが、この加工の魅力です。

この記事では、捺した後に色を足す着色テクニックを、道具別に整理していきます。

目次

1. 「捺した後に色をつける」加工と多色刷りの違い

色を増やす方法には、大きく分けて「捺す段階で工夫する方法」と「捺した後に手を加える方法」の2種類があります。

多色刷り(捺す段階の技法)のおさらい

多色刷りは、図案を色ごとに分けて彫り、それぞれ違う色のインクで位置を合わせながら重ねて捺す技法です。

1つのはんこを複数のインクパッドでぼかして捺す「グラデーションスタンプ」も、同じ記事で紹介した捺す段階の工夫の一つです。

捺した後の加工(この記事のテーマ)の位置づけ

これに対してこの記事で扱うのは、単色または多色で捺し終えた後に、色鉛筆や絵の具でさらに手を加える加工です。

版を彫り分ける必要がないため、すでに彫り終えたはんこを活かしたまま、後からいくらでも色の雰囲気を変えられるのが特徴です。

塗り絵の感覚に近い作業なので、彫刻に慣れていない人でも取り組みやすい応用技法だといえます。

2. 色鉛筆で色を足す方法

もっとも手軽に試せるのが、色鉛筆を使った着色です。

水性色鉛筆と油性色鉛筆の向き不向き

水を含ませた筆でなぞると色が溶けて水彩のような表情になる水性色鉛筆と、乾いたまま重ね塗りして質感を出す油性色鉛筆では、仕上がりの印象が大きく変わります。

紙のうえに直接色を乗せる作業なので、はんこ本体の彫刻面には影響がなく、失敗しても紙を替えれば何度でもやり直せる気軽さがあります。

水性色鉛筆はパッケージに「水彩色鉛筆」「アクアレル」といった表記があることが多く、購入前に見分ける目安になります。
手持ちの色鉛筆がどちらか分からない場合は、端切れに塗ってから水を含ませた筆でなぞってみると簡単に確認できます。

参考までに、代表的な製品例として三菱鉛筆 ユニ ウォーターカラー 24色のような水性の水彩色鉛筆があります。

同じユニ ウォーターカラーは楽天市場でも購入できます。

ピンクの濃淡で重ね塗りされた花模様の作品と、濃淡の異なるピンク系色鉛筆4本

重ね塗り・ぼかしのコツ

1色をベタ塗りするよりも、濃い色から薄い色へ2〜3色を重ねると、グラデーションのある奥行きが出しやすくなります。

塗った後に綿棒やティッシュで軽くこすると、色鉛筆特有の線が目立ちにくくなり、ふんわりとした仕上がりになります。

3. 水彩絵の具・水彩ペンでにじませる方法

水彩絵の具や水彩ペンを使うと、色鉛筆よりも柔らかく、にじみのある仕上がりになります。

参考までに、代表的な製品例としてぺんてる 絵の具 エフ水彩 WFR-24 24色のような、扱いやすい学童向けの水彩絵の具があります。

同じエフ水彩は楽天市場でも購入できます。

白い紙に捺された葉っぱ模様の消しゴムはんこ作品に水彩絵の具で緑から黄緑へのにじみが加えられ、脇にパレットと筆が置かれている様子

紙質との相性

普通のコピー用紙は水を吸うと波打ちやすいため、水彩用紙やハガキ用の厚めの紙を選ぶと扱いやすくなります。

年賀状用のインクジェット紙も表面がコーティングされているぶん水を吸いにくく、にじみをコントロールしにくいことがあるため、事前に端切れで試し塗りをしておくと安心です。

インクの種類との相性(顔料系・染料系)

インクの選び方と使い方を扱った記事で触れたように、消しゴムはんこ用のインクには、水に強い顔料系と、水に溶けやすい染料系があります。

染料系インクで捺した図案の上から水彩絵の具を重ねると、はんこのインク自体が水に溶けてにじんでしまうことがあります。
しっかりインクの輪郭を残したい場合は、乾くと耐水性が出る顔料系インクで捺しておくと、後から水彩を重ねても輪郭が崩れにくくなります。

4. パステル・チョークでふんわりぼかす方法

色鉛筆や絵の具よりもさらに柔らかい表現をしたいときは、パステルやソフトチョークが向いています。

指や綿棒でのせるコツ

パステルを直接紙にこすりつけるのではなく、削って粉状にしたものを綿棒や指先で乗せていくと、色の濃淡を微調整しやすくなります。

花びらの根元は濃く、先端に向かって薄くするなど、1色でもグラデーションのような表現がしやすいのがパステルの特徴です。

参考までに、代表的な製品例としてファーバーカステル ソフトパステル 24色セットのような、初めてでも扱いやすいセットがあります。

同じファーバーカステルのソフトパステルは楽天市場でも購入できます。

白い紙に捺された花模様の消しゴムはんこ作品にパステルで淡いオレンジから黄色のぼかしが加えられ、脇に粉状のパステルの欠片と綿棒が置かれている様子

色を定着させる工夫

パステルは粉状のため、そのままだと触れたときに色が擦れて落ちてしまいます。

定着材(フィキサチーフ)を軽く吹きかけておく、仕上げにラミネート加工をするといった一手間を加えると、色移りを防いで長く楽しめる作品になります。

参考までに、代表的な製品例としてホルベイン O601 スプレーパステルフィキサチフ 300mlのような、パステル専用の定着スプレーがあります。

同じホルベインのパステルフィキサチフは楽天市場でも購入できます。

5. まとめ:着色方法別 特徴早見表

ここまで紹介した3つの着色方法を、必要な道具・向いている作品・注意点で一覧にまとめました。
作りたい作品の雰囲気に合わせて、試してみる方法を選んでみてください。

方法主な道具向いている作品注意点
色鉛筆水性・油性色鉛筆年賀状、メッセージカード重ね塗りで奥行きを出す
水彩絵の具水彩絵の具、水彩ペン、筆水彩画のような柔らかい作品紙質とインクの種類に注意
パステルパステル、綿棒、定着材ふんわりした花・風景モチーフ仕上げの定着を忘れない

色鉛筆・水彩・パステルは、それぞれ仕上がりの質感がまったく異なります。
同じ図案でも、着色方法を変えるだけで何通りもの表情を楽しめるのが、この加工の面白いところです。

まずは失敗してもやり直しやすい色鉛筆から試してみて、慣れてきたら水彩やパステルにも挑戦してみることをおすすめします。

今日のアクション

  1. 手持ちの色鉛筆で、すでに捺してある作品に軽く色をのせてみる
  2. 使っているインクが顔料系か染料系か、パッケージで確認しておく
  3. 水彩やパステルを試す前に、端切れの紙で色のにじみ方を試し塗りする

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この記事を書いた人

文具・工作用品を横断的にリサーチする担当。彫刻刀やデザインナイフの実演動画、メーカーの製品情報、愛好者のレビューなどを比較・整理しながら、これから消しゴムはんこを始める方が迷わず最初の1本を彫り上げられるように情報をまとめています。未購入・未検証の商品については、その旨を明記するようにしています。

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